わくわくするほど豪華な6月
林道のあちこちに、ササユリが開花しています。色は、様々ですが、どちらかというと白っぽいのが多いかな。ササユリのほかにも、いろんな花が開花して実に見事としか言い様がないくらいのしおさい林道です。その植物たちの姿をどうぞご覧あれ。
まずは、ササユリ。穴水町の花でもあり、石川県の県花でもあるササユリは、6月の上旬このしおさい林道で花盛りとなります。今年は、清純な白花が多いと感じました。
今年は、一つの株(一本の茎)から2輪、3輪咲いているものが、昨年までより多く見受けられます。中には、4輪もありました。開花の数も、少しずつではありますが、着実に増えていると感じます。
ただ、若干の不安もあります。
この写真は、5月の終わりに湯ったり館うしろの林道入り口のササユリです。昨年ナンバー札をつけた保護ポールを添えてありました。5月中旬頃までは、ポールもつぼみの膨らんだササユリも確認していましたが、その後誰かによって鋭利な刃物で切り取られ、ナンバーポールも抜き取られていました。増え始めたと感じている矢先の出来事に、ショックは隠せません。どうか、心ない盗掘はやめて、ササユリを温かく見守りながら、増やしていきましょうと、切に伝えたいです。
潮騒の道は、若葉が繁茂して海までせり出すかのように、覆い被さってきました。この日の凪はよく、潮騒も鳥たちがさえずる程度の軽やかなものでした。この道の少し日陰になるような場所では、ヤマツツジが咲いていました。
イワガラミの葉に囲まれたヤマツツジ
日陰の場所に生える、鮮やかな朱色の花が目を引きつけます。
これは、イワガラミの花です。小さく丸いのが蕾です。白く花びらのように見えるのが、がくなのです。
これは、岩でなく、フジにからみついたイワガラミです。なんと、イワガラミをまとった大きなドラゴンが天に昇っていくような感じでぐるぐる巻き付いています。潮騒の道で観察できますよ。
そばにあるヤマグワです。実が赤くなってきています。
この実が、もう少し熟して黒く柔らかくなってくると、甘くてちょうど食べ頃です。6月中旬が旬でしょうか。
潮騒の道沿いのあちこちに見られる、卯の花。ウツギです。
この枝の部分を見ると、蕾から開花していく様子が、コマ送りに表現されているようで面白いです。
テイカカズラも開花しています。
花をよく見ると、風を受けて回る風車のようであったり、ヒトが大手を振って歩いているようであったり、躍動感がありますね。
これまた、楽しそうにるんるん踊りながら咲いているような、スイカズラです。キンギンボク(金銀木)ともいいます
最初は白花で、少しずつ黄色に変化していく。それが混在している様子が、金と銀の花が咲く木に見えるというのですかね。 それでは、少し登って、林道の中に入ります。若葉の傘で日陰が多く、鳥のさえずりが聞こえます。
アオサギです。ゆっくり歩いて、先導してくれているようです。でも、不思議?どうして逃げていかないのか。しばらく後をついて行き、様子を見ているうちに分かりました。どうやら翼を痛めているのです。飛び立てないので、歩くしかない。でも、林道は狭く、左右は崖。途中の、なだらかな斜面で林道を外れていきましたが、その間約30分ほどの先導役を務めてくれました。こんな経験は初めてです。
サイハイランです。ちょっと紫がかった花をたくさんつけています。戦国武将が振るう、采配に見立ててその名が付いたらしいです。
サイハイランの葉は、一枚だけ。細長く大きめです。
ヒトツボクロの開花です。これは5月の終わりに撮ったものです。
同じく、5月終わりのもの。二つ並んで可憐に咲いていました。
6月上旬のヒトツボクロ。花びらが落ちて、これから実をつけようとしているところ。
このヒトツボクロは、6月の上旬ですが、花びらの名残りが見られます。
ホクリクムヨウランです。ちょっと黒っぽい茶色です。その名の通り、葉はありません。
同じく、ホクリクムヨウラン。色は、ちょっと薄めです。
キバナノエンシュウムヨウランです。もうすぐ開花というところですかね。
左側二つがイチヤクソウです。右下は、ウメガサソウ。双方とも、とても清楚なたたずまいです。
キリッとした立ち姿。開花前のイチヤクソウ。
ウメガサソウです。開花しています。凜とした出で立ちですね。
一帯が、ウメガサソウ。足の置く位置を見定めては、歩いています。
豪華な株もありますね。
ウメガサソウの花の表情が見たくて、這いつくばって下からのぞいて撮りました。そろそろこの林を抜けます。
林道の真ん中近くに、一輪ぽつんとたたずんで、私を見送ってくれたササユリです。