波穏やかな梅雨明け前

盛夏はすぐそこでしょうか。

写真左の左側には、しおさい林道への階段の一つがあり、
ちょうどこの位置から写真右の景色が見渡せます。
雲隠れの瞬間が、波の穏やかさを増しているように見えます。

階段に生えるキッコウハグマ Ainsliaea

植物を見ながら上がったり下がったりする階段には、このように、そこにわざわざ生えるキッコウハグマなどに目がいくものです。
こちらは秋に花が咲きます。


つい先日まで白く可憐な花を咲かせていたツルアリドオシは、赤い実をつけ出しました。

ツルアリドオシの実 Mitchella


続いては、

これから花咲く植物です。

クルマバハグマ Pertya rigidula

和名は車葉白熊。
車輪状に葉が付くことから由来しているそうです。開花が楽しみです。




こちらは蕾のように見える花です。

ヤマノイモ Dioscorea japonica

名前でピンときた方もいると思いますが、
そう、あのジネンジョウ(自然生)、ジネンジョ(自然薯)、ヤマイモ(山芋)ともよばれる芋の地上の姿です。

なんだか、トロロ芋をかけた冷たい蕎麦が無性に食べたくなってきました。

イモに因んで、
こちらは食べられない方ですが、花のつき方が面白いオニドコロです。

オニドコロ Discorea tokoro Makino



ヤブラン Liriope muscari (lily-turf)

ヤブランは英字の学名からわかりましたが、別名サマームスカリとも呼ばれるそうです。
これからの盛夏に、この紫色が一瞬でも涼しげに見えますね。


色といえば、中には暑い夏も思わせる実も見えてきます。

ゴンズイの実 Euscaphis japonica

名前の由来には諸説あり、判然としない。清水(1997)は以下の4説を上げている。

・魚のゴンズイに由来し、それと同様に役に立たないため。

・熊野権現の守り札を付ける牛王杖(ごおうづえ)がなまったもの。この杖を本種で作ったため。

・赤い果実から真っ黒の種子が出るのが天人の「五衰の花」を思わせることから(中村浩の説)。

・ミカン科の植物であるゴシュユに似ていることから(深津正の説)。

wikipedia/ゴンズイ(植物)





続いては、

しおさい林道を代表するの木々のクロサールックです。

葉をよく見ると、
どちらも3主脈になっており、比較するには良いスポットも多い林道。

ちなみにヤブニッケイは、和ハーブとしても知られ、葉をちぎると爽やでスパイシーかな香りがしますよ。

今回ラストのご紹介は、

シャシャンボの花 Vaccinium bracteatum

シャシャンボはしおさい林道に多くいませんが、個人的に強く見守りたい木の一つです。

春には弱りながらも新芽を出し、今このように繊細な花も見れるようになりました。


次回の投稿は梅雨明けになると思います。
急に暑さが増すと思いますので、どうぞ熱中症にご注意ください。

emia
  • emia
  • 私自身は植物や他の自然を撮影したり、イラストを描くことを趣味としています。こちらのサイトは、地元にいる父との共同投稿となりますので、父が撮影する植物の写真がメインです。
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    Love shooting plants and other nature as well as drawing illustrations.
    This site is a collaboration with my father in the local area, so the main posts are done by him.
    Please see the various hidden plants on the wooden paths where the sea breeze of Noto drifts!